菱紋のお雛様

水草の一種である「ヒシ(菱)」の葉と実に形が似ていることから名付けられたのが、「菱」模様。実際の菱の実は、菱形に見えないとは言い切れませんが、コウモリが羽を広げたような形で、両端が尖っています。そんな菱の実は、栄養価も高く薬効もあることから、古来より重用されていました。お子様の健康を祈るひな祭りの「菱餅(ひしもち)」には、菱の実が入っていました。最近はお餅を着色したものになっていますね。お雛様の衣装の地模様にも菱文様は用いられています。これも健やかな成長を願う思いの表れですね。

松菱の地紋に葵の丸文様が織り込まれています。

カテゴリー: 三月人形, 親王飾り パーマリンク