梅柄のお雛様

初春の月にして、気淑(よ)く風ぎ、梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫(かをら)す。

今更ですが、元号[令和]の由来となった、梅花の歌です。なので、令和の花『梅』の刺繍のお雛様です。

奈良時代には、花見といえば、桜ではなく梅でした。冬の寒さをじっと耐えながら可憐な小ぶりの花を咲かせる梅を、古くから日本人は愛しています。

まだ寒さが厳しい中を他のどの花にも先立って咲く事から「百花の魁」と呼ばれ、とても縁起の良い花とされています。

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菱紋のお雛様

水草の一種である「ヒシ(菱)」の葉と実に形が似ていることから名付けられたのが、「菱」模様。実際の菱の実は、菱形に見えないとは言い切れませんが、コウモリが羽を広げたような形で、両端が尖っています。そんな菱の実は、栄養価も高く薬効もあることから、古来より重用されていました。お子様の健康を祈るひな祭りの「菱餅(ひしもち)」には、菱の実が入っていました。最近はお餅を着色したものになっていますね。お雛様の衣装の地模様にも菱文様は用いられています。これも健やかな成長を願う思いの表れですね。

松菱の地紋に葵の丸文様が織り込まれています。

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撫子のお雛様

秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花
[ハギ,オバナ(ススキ),クズ,ナデシコ,オミナエシ,フジバカマ,アサガオ(キキョウ)]

万葉集に編まれた山上憶良のこの歌から、秋の七草という言葉ができました。春の七草は新春を寿ぎ食する若菜ですが、こちらは美しさを基準に選ばれています。撫子の名は、撫でるようにして可愛がった子、つまり「撫でし子」に由来するとされています。古来から、秋の到来を告げるかわいらしい花です。織物の柄で表現したり、豪華な刺繍で描かれた、大和撫子のお雛様です。

草の花はなでしこ。唐のはさらなり、やまとのものもいとめでたし

平安時代には、中国からカラフルなナデシコが入ってきて、「唐撫子(からなでしこ)」と呼ばれました。それと区別するためカワラナデシコは、日本のナデシコという意味で「大和撫子(やまとなでしこ)」と呼ばれるようになりました。

こちらは刺繍の撫子です。

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手毬柄のお雛様

手毬は、女の子の遊び道具であったことから、女性らしさ、可愛らしさを象徴する模様として、成人式の振袖や七五三の祝い着などによく用いられます。色彩のあでやかさと丸みのある形が、女性の可憐な魅力を引き立たせてくれます。
また、手毬柄には、「何事も丸くおさまりますように」「子供が健やかに丸々と育ちますように」という意味もあり、子供の幸せを願う親の思いが込められた柄でもあります。
豪華な金彩と刺繍で描かれた手毬刺繍のお雛様です。

お姫様の袖、お殿様の袖と胸に、豪華な手毬柄が刺繍されています。健やかに無事育ちますようにと飾る雛人形には、ぴったりの柄ですね。

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三人官女

お殿様やお姫様の傍にお仕えして、身の回りの世話や、作法などを教えるのが、官女の御役目です。
お姫様を、いつも一番近くで優しく見守っていてくれています。

唐織の袋帯を衣装に仕立てて着付けたお殿様とお姫様。三人官女は桐竹の文様の衣装です。

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唐織のお雛様

唐織とは、地紋のうえに絵緯(えぬき)で上文(うわもん)を織り出した有職(ゆうそく)織物。二倍(ふたえ)織物に浮文(うきもん)のある織物で、豪華な、あたかも刺繍のような文様を織りなします。とても優美な織物です。
地紋は四ツ目菱で上紋は草花の丸文様です。

お姫様の唐衣とお殿様に着付けました。とても上品に豪華に仕上がりました。

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着物を作る作業 裏打ち

『裏打ち』と呼ばれている作業を終えたところです。「袋張り」という方法で、型紙の縁の部分だけ糊付けして布地に接着します。型紙は楮入り和紙を使います。
今日は白い布地の衣装だったので、型紙の縁が見辛い!

もうちょっと見やすいのがこちらです。上から重石を置いて一晩ゆっくり乾かします。

この型紙を貼りました。

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糸屋輪宝手のお雛様

名物裂の中にあって、糸屋金襴は、風通組織で織られた数少ない例の一つで、 表と裏の別々の織物が枡形に組み合わされて自然とこのような面白い地文を構成しています。
この裂の名称は、室町時代に堺の豪商絲屋に所蔵されていたことに由来し、また中央に輪宝形の上紋があるため、糸屋輪宝裂と呼ばれて、茶人の間に珍重されて来ました。

龍村美術織物の華麗なる織の美。「創造」と「復元」のいう織物の芸術をまといました。

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地元のお雛様

お雛様のお召しになっている衣装は、三河木綿で作ったものです。素朴な素材ではありますが、地元で生産される綿織物は、歴史も最も古く、全国的にも有名なものです。

藍染の縞模様です。

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真っ赤なお雛様

真っ赤な打掛(結婚式に花嫁さんの着る)を衣裳に仕立てたお雛様です。とても立派な刺繍だったので、一番大きなサイズの人形に仕上げました。迫力・ボリューム満点です。

鶴は、その優美な姿から、民話・音楽・絵画など古くから登場し、日本人の心の中に住む美しい鳥です。古来、中国では鶴は長寿と繁栄の象徴とされ、やがて日本にも伝わり、尊ばれてきました。お殿様とお姫様の袖に鶴の刺繍があしらわれています。


お殿様


お姫様

鶴は、一生を長く連れ添うので「夫婦鶴」といわれ、仲良きことの象徴の鳥でもあります。

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